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管財人が不動産を売却する場合と売却できなかった場合の処理
1 自己破産手続きにおける破産管財人の役割
管財事件になった場合,破産管財人が選任されます。
破産管財人は裁判所により選任される,中立的な立場の弁護士です。
破産管財人は破産する方の財産を売却し,お金に換えて債権者に平等に分配します。
自由財産として破産する方の手元に残すことができる財産は破産管財人によって売却されることはありませんが,不動産が自由財産として手元に残されることは通常ありません。
2 破産管財人が不動産を売却する場合
不動産の売却方法には,任意売却や競売手続きがあります。
任意売却は裁判所を通して不動産を売却する競売手続きに比べて高額で不動産を売却できる可能性があります。
破産管財人の役割はなるべく財産を高額で売却して債権者に支払うことができるお金を増やすことにありますから,破産管財人が不動産を売却する場合は任意売却によることが破産法上の原則とされています。
この場合,基本的には買主候補者の中でもっとも高い値段をつけた者に対して不動産が売却されます。
3 破産管財人が不動産を売却できなかった場合
- ⑴ 破産管財人が不動産を売却できない場合とは?
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その多くは,買い手がつかない場合です。
たとえば僻地にある山林や,工場敷地といった地中に有害物質が含有されているため一般の買主に売却することが困難である土地が考えられます。
このような不動産であっても破産管財人は手を尽くして売却を試みますが,どうしても売却できない場合,破産管財人は土地の管理処分権を放棄します。
- ⑵ 破産管財人が不動産を放棄した後どうなるか?
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不動産の放棄が行われた場合,これを管理する立場の者を新たに選任する必要があります。
そこで,清算人という立場の者が選任され,引き続き不動産の売却を試みることとなります。
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